2011年12月25日日曜日

ヨーガヴァースィティ 09 : 4 調息行 1 腹式呼吸・腹胸式呼吸


4 体と心を統合する調息行



http://youtu.be/58LngVdEX0o

1 腹式呼吸




上の2枚の写真では、手の位置は変えられていませんので、
出息により腹がどれぐらいひっこんだかが、よくわかります。

2 腹胸式呼吸


1. 出息と共に
腹がひっこみます



2. 入息の初めは
腹がふくらみます



3. さらに入息すると
腹はひっこみ
胸がふくらみます



4. 出息に移ると
腹が少しゆるみます
→ 1. へ




http://youtu.be/4B6nhVLSjWo


胎内では母親とのエネルギー交換はへその緒を通じて成されていたのが、出生と共に肺呼吸に移る。新生児の脳には肺呼吸の仕方が本能として組み込まれている(プログラムされている)ので、どのように呼吸するのかを考える必要は無い。幼児期から青少年期の間に遊び・スポーツ活動などでおのずとおぼえる呼吸の仕方もあるし、喜怒哀楽と共に変化する意図せぬあれこれの呼吸の仕方も体験する。そういう呼吸の仕方と脳の活動との複合結果が個人の生命活動の基盤としていったん定着すると、そのパターン(呼吸様式、感情思考様式)を変更するのはむずかしくなる。人生は日々の苦楽(快苦転変であるから、何十年かの間には誰でも苦痛・苦悩を抱え込む。耐え切れないと思うと、人は宗教にすがったり、坐禅やらヨ(ー)ガなどに入門してみたり、そうでなければ自暴自棄になってアルコール・薬物に走ったり…悶々としたその日暮らしで明け暮れる。前向きの修行に取り組むにせよ、底無しの自堕落おとし穴にすべり落ちようが、問題になっているのは脳の思考パターンである。脳に脳で働きかけるのがむずかしいレベルの人たちには、ヨーガだと体位体操・アーサナをさせたり、それと共に呼吸法(調気法)を指導したりする。呼吸パターンを変えることは脳の活動にある程度の影響を及ぼし、うまくいけば思考パターンを変革する機縁にもなる。

色々な修行において、腹式呼吸・丹田呼吸・胎息法・胸式呼吸等々が推奨されたりするが、最終目標は真理の覚智現成 Self-Realization = 自分意識の発見と解消である。えっ?と思う人たちが多いだろうが、そうなのである。そこに到達するまでの修行プロセスにおいて、自分は今こういう事に取り組んでいるのだという自覚があればいいのだが、未熟な間は個別の修行法(修行形態とか技法)に価値観を置くあまり、議論・戯論(けろん)に陥りやすい。調息行に取り組むのはよい事だが、そのような事をする“私は誰か?Who am I? (ko'ham)”に向かう目的意識を忘念してはいけない。
8段階のヨーガのプラーナーヤーマの行法を構成する要素の外的(出息) bAhya बाह्य (3. outer) 後の止息内的(入息) abhyantara अभ्यन्तर (4. or inner etc.) 後の保息などに関連する対象を viSaya विषय (2. the sphere of conscious breathing or kumbhaka with mental activity such as) 超越して、それらと無縁の肺の無呼吸状態になったのが AkSepI आक्षेपी [< AkSepa आक्षेप] (1. throwing away or transcending)、第四のものである caturthaH चतुर्थः [< caturtha चतुर्थ] (5. is the 4th)。『ヨーガ・スートラ yoga-sUtra』 2.51

そのプラーナーヤーマの実修に習熟し、内外の対象への執着を超越する第四のものに成功することから tataH ततः [< tatas ततस्] (1. from that) 消える kSIyate [< kSi क्षि (perish)] (4. is to be diminished)、第六〜八識を照らす光明を prakAza प्रकाश (3. light of Self) 覆っているプラーナの汚れが AvaraNam आवरणम् [< AvaraNa आवरण] (2. covering or mental blindness over)。『ヨーガ・スートラ yoga-sUtra』 2.52