2011年12月9日金曜日

kriyat03 チャクラサウンズ (1)&(2)


!!クリヤー・ヨーガ kriyA-yoga の実修に入る前に『ハた・ヨーガ・プラディーピカー haTha-yoga-pradIpikA』1章2章の実修が必要です!!勝手にクリヤー・ヨーガ kriyA-yoga だけを実修して心身の不調に陥っても、当教材の提供者は責任を負いかねますのでご注意ください!!

第3&4章 チャクラサウンズ (1)&(2)


[A 生気体]



https://youtu.be/wW39diH3jHw

意識を体にめぐらし、息にめぐらし、脊髄にめぐらし、脳に一心集中し、という方向で進んでいますが、もう少し内に入って行きましょう。内というのは、実はもっと広い世界なのです。次元が高いと言うことができるでしょう。内に入れば入るほど、次元の高い・広い世界に出て行くのです。逆説のようですが、実際にそうなのです。


脊髄の随所に神経叢(そう)がありますが、その神経叢に生気体レベルで相当するものが、チャクラ cakra と呼ばれています。生気体図は The Body of Light (Globe Press Books) の p. 47 に出ています。このように前面からとらえた末梢神経と中枢神経 -- どちらかというと末梢神経のほうしかよく出ていませんが -- これを点線で写し取って生気体を描いています。生気体のスシュンナー suSumnA のところに、下からムーらーだーラ mUlAdhAra、スヴァーでぃシたーナ svAdhiSThAna、マニプーラ maNipUra、アナーハタ anAhata、ヴィしゅッだ vizuddha、それからアーギヤー(アージニャー)AjJA、そしてサハスラーラ sahasrAra というチャクラが描いてあります。右のほうと左のほうに出ているのは、ピンガら piGgalAーとイダー idA を表わしています。その神経の内部を流れる神経エネルギーというのは、実際にはナーディー nADI と呼ばれている生気管の中を流れているエネルギーと同じ次元のものです。

ですから、プラーナマヤコーシャ prANamaya-koza(生気体)と、このナーディーという生気の流れ道・管を流れているエネルギーはなんですかといったら、神経エネルギーですと言って間違いないのです。神経という肉体組織と、そこを流れているエネルギーを混同しないようにしてください。神経系統と言ったら、普通の人が想像するのは、末梢神経・中枢神経という実際の肉体に属する神経だと思います。そこを流れているエネルギーのことは言っていないと思います。修行にとって大事なのは、脊髄とか末梢神経よりも、そこを流れているエネルギーのほうなのです。その神経エネルギーを通じて、実際に感情思考が流れていくわけです。ですからプラーナというのは、感情思考の運搬役をしていると言われていますね。もし神経組織が無くて、神経エネルギーという流れが無かったら、感情思考は全心身をめぐることはありません。

これから神経エネルギーに集中していこうと思うのですが、その神経エネルギーが流れている脊髄の随所に神経叢があって、それが生気体(プラーナマヤコー シャ prANayama-koza)のレベルでは、チャクラと呼ばれています。そのチャクラ一つ一つには、固有の音があります。音というのは振動・ヴァイブレイションです。たとえばぼくの声は、こういうヴァイブレイションを持っているわけです。それから脳でもそうです。脳波をとってみれば、一人一人脳波の形は違います。あるいは一人の方の大脳でも、どういうことを考え、どういう感情を持つかによって、脳波の形が違ってきます。ですから一つ一つの思い・感情に特有の波の形があるのです。それをヴァイブレイション・振動と言っています。チャクラの振動が音で表わされた場合にはチャクラ・サウンド(チャクラに固有の音)になりますし、視覚的に表わした場合にはチャクラの図・絵になります。絵にしたら色も形も違うように、音にしたら振動率が違うということです。


前回の集中行まではどちらかというと、チャクラ・だーラナー cakra-dhAraNA と言って、チャクラに視覚的にだーラナーする方法をとってきたので、今回は音に集中していきたいと思います。今回使うのは Harish Johari の『チャクラサウンズ』というテープです。このテープを聞きながら、チャクラにマントラ mantra を響かせていくトレーニングをしていきたいと思います。

最初はムーらーだーラが出てきますから、CHAKRAS の本をお持ちの方は p. 47 をご覧ください。p. 48 にはムーらーだーラ・チャクラの白黒の図が出ていますが、今は意味を考える必要はありません。図像学でチャクラの意味を研究するのがありますが、そういう研究よりも、そこから受ける印象が大事なのです。皆さんが象を見たとすると、おそらく巨大とか重いというイメージを受けるのではないかと思います。鹿から巨大なとか、重苦しいとかいう印象は受けないのではないでしょうか?鹿などを見ると、やさしいという印象を受けるでしょう。ですから、直感的にパッと受けるイメージのほうが大切なのです。p. 49 のまん中から下のほうに、ビージャ・サウンドと太文字で出ていて、そのあとに LANG と発音すると出ているのです。それを聞いていきたいと思います。視覚的に見たいときは、p. 56 の次のページに、カラーでたいへん美しいムーらーだーラ・チャクラの図が出ています。それを見ながら音を聞いてもいいのです。あるいは目をつむって音を聞 くだけで、自分の会陰(えいん)に、これから聞く音を響かせていってもいいのです。一挙にやろうと思ったら、このチャクラ図にじっとだーラナーしておいて、そのイメージ(残像)をとっておいて、ムーらーだーラ・チャクラの位置(会陰部)に意識を合わせて、チャクラ・サウンドをそこに響かせていったら、視覚・聴覚いずれも使って、チャクラにだーラナーできます。サンスクリットの 52 のアルファベットのうち、50 が各チャクラに当てはめられています。サンスクリットのアルファベットは、チャクラのどこかに関係ある音なのです。この虚空はチャクラに関係のある音・ヴァイブレイションで満たされている。マントラを復唱することは、このチャクラを活性化させる働きを持っているのです。

[B Mu_An集中]


  1. 第1のチャクラはムーらーだーラ・チャクラ mUlAdhAra cakra मूलाधारचक्र です。


    アーギヤー(アージニャー)からするのがいいのですが、皆さんは先ほどから瞑想していますので、アーギヤーにはだーラナーしたことにして、これから ムーらーだーラに入るわけです。ムーらーだーラ・チャクラには4枚の花弁があります。p. 54 に書いてある、ビージャ・ペタルサウンドの各花弁に関係ある音を発音しています…これからビージャ・マントラに入るのです。ムーらーだーラ・チャクラの主 要な種子マントラは LANG です。これをこれから発音しますから、会陰部にだーラナーするか、ムーらーだーラ・チャクラの図を見てだーラナーするかしていってください。LANG と始まりましたが、カラーの絵を見たらその中に、茶色でビージャ・マントラ LANG が組み込まれているのがわかるでしょう。それを読めなくてもいいのです。それをじいっと見て、会陰に意識を合わせて音を聴く。あるいは目を閉じて、会陰に LANG という発音を合わせていく。こうやって勉強すればいいということがわかればけっこうです。
  2. 第2番目はスヴァーでぃシたーナ・チャクラ svAdhiSThAna cakra स्वाधिष्ठानचक्र です。


    スヴァーでぃシたーナ・チャクラのカラーの絵をごらんください。スヴァーでぃシたーナ・チャクラは、地水火風の水と関係があるので、水の音が流れています。さっきは大地ですので、特別音が無かったのですが。ムーらーだーラは地ですから堅固なのですが、スヴァーでぃシたーナ・チャクラは水ですから流れる 感じです。これのビージャ・マントラは、p. 56 の中ほどから上に VANG と書いてあります。そのほかの五つの種子マントラに関しては、今は特に覚える必要はありません。この絵の中にワニが描いてありますが、人間にもワニの脳と いうのがあります。スヴァーでぃシたーナ・チャクラは、ムーらーだーラ・チャクラと共に、性エネルギーとか好き嫌いに関係があるのです。それから闘争本能 に関係があるので、ワニが描いてあるのです。ワニは水に住んでいますね。これを聞いて、今度は尾てい骨末端に意識を集中するか、前方で取りたい人は恥骨です。尾骨か恥骨かどちらかに響かせていけばいいのです。尾骨か恥骨に合わせて、あるいはスヴァーでぃシたーナ・チャクラの絵を見ながらこの音を聞いて、そ のへんに集中しておけばけっこうです。そのほかの発音に関しては、ヴィヤーサ・ヒューストン先生のテープのときにまた勉強していきます。これぐらいゆっくり発音していただきますと、サンスクリットのローマ字表記とかを見ながら、皆さんでもついていけると思いますから、方法だけ覚えておいてください。
  3. 第3番目のチャクラはマニプーラ・チャクラ。 マニプーラ・チャクラは地水火の火と関係がありますから、火がめらめらと燃えている音をバックに入れています。ビージャ・マントラは、p. 61 の上から数行目のところに RANG と出ています。これを響かせるのは、前面を取る人はおへそのあたり、それから背面を取りたい人はおへそのまうしろに意識を合わせておきます。そしてマニ プーラ・チャクラの図を見ると、ここに RANG と組み込まれていますが、地水火の火に関係がありますから、基本的にはだいたい赤で描かれています。そのほかの種子マントラに関しては、今は聞き流してお いてください。テキストでは p. 59 の上から6行目のところに DANG, DHANG, RLANG, TANG, THANG …とビージャ・ペタルサウンドが出ています。それをヒアリングしながら、マニプーラ・チャクラに集中します。そうすると全体的に総合された響きが、マニ プーラ・チャクラの活動を音で表わしたのだとわかってきます。わからなければ、マニプーラ・チャクラに集中しているだけでけっこうです。
  4. 第4番目のチャクラに移ります。アナーハタ・チャクラで す。アナーハタ・チャクラのことは、テキストの p. 63 から出ています。要素は地水火風の風ですから、今風が吹いています。ビージャ・ペタルマントラ全部に関しては、同じ p. 63 の6行目から KANG, KHANG, GANG, GHANG …と出ています。それを見ながら聞いていったら、ヒアリングの練習にもなります。ビージャ・マントラに関しては、p. 66 の一番上に YANG と出ています。主要種子の響きは YANG です。アナーハタ・チャクラのところを見ますと、まん中に YANG と入っています。そのほかのマントラについて、一回りぐるっと発音しています。アナーハタには鹿が描いてありますが、受け取るイメージを大切にすればよろ しいです。今度は両乳首のまん中の前面か背面、胸の中心かその背面に意識を合わせて YANG を響かせます。肺は人間の体で、入出息の風というプラーナがいちばん多く出入りしているところです。ペタルをぐるっと回っていきますが、それは無視して、胸の背面か前面に意識を合わせておいてください。自分でマントラを発音していってもいいですし、こういう正確な発音のオーディオテープを聞いても、チャク ラの開発というのはできるのです。最初は正しい発音を聞くほうがいいでしょう。以上が、アナーハタ・チャクラまでのチャクラサウンズでした。

[C Mu_Anの意味]



https://youtu.be/iYkzPTjmaUM

CHAKRAS の p. 35 の図について、説明しておきます。図を縮小して訳をつけておきました。各チャクラに付随している Desires and Obstacles(欲望と障害)というタイトルが付いているのがありますね。
  1. いちばん下の黒い点はムーらーだーラ・チャクラで す。そこに security とありますが、ぼくたちは本能上の安全をいつでも願っていますが、それといちばん関係があるのがこのムーらーだーラ・チャクラ(会陰に対応)です。安全を確保しなければいけないので、安全な所にちゃんと神様が設計してくれているのです。外に出ないように、危なくないところに設計してくれているのです。ドン と階段から落ちても、会陰を打つよりもおしりを打つように、ちゃんとおしりに肉が付いているのです。安全を守りたいという欲求があまり強くなると、ムー らーだーラ・チャクラからスヴァーでぃシたーナ・チャクラへ一つ上がるための障害にもなります。一つの美徳はこだわると障害にもなってしまい、裏返しになってしまいます。それでここに Desires and Obstacles と書いてあるわけです。
  2. それから2番目のスヴァーでぃシたーナ・チャクラですが、尾骨または前面の恥骨のところで、これは sexuality, family と書いてあります。男性である、女性であるという欲望をぼくたちは持っています。それから家族と共にありたい、家族から離れたくない、家族を守りたいという欲望も持っていますが、もっと上のレベルに上がって行こうと思うとき、それにあまり強く執着すると、男性人間・女性人間そして家族人間に終わってしまって、霊的修行の障害になってしまうわけです。それと関係あるのが、スヴァーでぃシたーナ・チャクラです。ですから男性・女性で満たされていないという思いを持っている人は、スヴァーでぃシたーナ・チャクラで浄化されていないのです。また、家族とどうしても離れられないという精神的未熟さが、おおかたの人た ちにあることでしょう。バーバージーがここに来て、皆さんの妻や夫を出しなさいと言ったとして、いやですと言うなら、皆さんはこの family に関係があるスヴァーでぃシたーナ・チャクラを、まだ卒業していないということです。はい喜んでと言ったら、それも別の欲望かもしれないから、卒業しているとも言えませんが。
  3. 3番目のマニプーラ・チャクラと 関係があるのは、immortality(不死)、authority(権威)、name, fame(名声・評判)、それらに対する欲求。スヴァーでぃシたーナ・チャクラの男性・女性を超えても、死にたくないとか、長生きしたいという欲求を誰でも持っているでしょう。ですから男性人間・女性人間を超えても、それだけではだめなのです。immortality(不死)というのは、いい表現というよ り、この場合は欲望並びに障害ですから、それに執着するというふうに理解するほうがよいでしょう。マニプーラ・チャクラが発達しますと、社会的には大変なパワーを発揮しますので、名声・評判・権威というものがつきまとってくるのです。そうするとそれを守りたい、固持したいと執着しますので、社会的によく働ける人たちというのは、権威という落とし穴に引っかかってしまいます。ヨーガでは、アナーハタ・チャクラまで上がらないと、ヨーギンとは呼べないということです。この3番あたりまでよく発達して外向的な活動をする人たちは、新興宗教のご開祖さまにはなれますよ。ほとんどそうなっていますので。ところがその上には行かないのです。
  4. アナーハタ・チャクラには love(愛)、faith(信仰)、devotion(献身)、duty(義務)、と一見よいことが書いてあります。愛に対する欲求、人を愛したい、困っている人をも愛したいという欲求。神を信仰したいという faith。そして神・グルに自分を捧げたいという devotion。社会奉仕もしたい、そういう一切の献身。自分の duty(義務)をまっとうしたいという正義感。そういうものも段々上に行くほどよくなってくるわけですが、ただそういうものもまだ限定されたものですから、普遍的なものではありません。限定された愛、限定された信仰、たとえばイエス・キリストはいいけれども、ゴータマ・ブッだはいやだ式の、ここの faith というのは限定された信仰なのです。献身もそうです。カーりー神 kAlI はいいけれど、しヴァ神 ziva はいやだとか、duty にしても教育者としての仕事はいいけれど、清掃屋として働くのはいやだとか、限定された義務感なのです。
こういうのも打破して、完璧な知識を得るために、ヴィしゅッだ、アーギヤー(アージニャー)と昇っていかなければならないのです。アナーハ タ・チャクラに集中したときにそこに響かせて、そのときにどういう思い・感情が出てきたかをアーギヤー・チャクラで気づかないといけないのです。ですから最初にアーギヤー(アージニャー)・チャクラを開発せよというのです。こういう色々な欲望と障害が、ぼくたちのチャクラというエネルギー中枢には、ヴァーサナー vAsanA(習気。じっけ)としてこびりついているのです。上に昇っていって、そのアク抜きをしていかなければいけないのです。アク抜きというのは、無執着になっていくということです。本能上の安全にこだわらない。男性・女性・家族にもこだわらない。それから名声・評判・不死・権威、そんなものにもこだわらない。限定された愛・信仰・献身・義務にこだわらない。もっと拡張された信仰・献身・義務をめざしていく意識を拡張していかなければいけません。そのためには、一つ一つ階段を昇っていかなければいけない。それでチャクラに対して、視覚的そして聴覚的にだーラナーしていく。だーラナーした時に、どういう感情思考が自分の内に起こるかということを、アーギヤー・チャクラ、つまり大脳をもって自分で判断していって、気づき・認め受け容れ・手放していく。そういうふうにして、アク抜きをしていきます。サンスカーラ saMskAra(記憶エネルギー)につきまとっている執着の性質であるヴァーサナー(習気)、それを希薄(きはく)にしていくのです。さらにもっと意識の拡張された種子を熏習(くんじゅう)していく、自分の中に仕込んでいくのです。聖者方と同じような意識を、ぼくたちの中にいっぱい・いっぱいためこんでいくのです。そのトレーニング方法の一つとして、こういうチャクラ・サウンズというものがあります。ぼくたちにとっては、基本的にはビージャ・マントラだけで充分だと思います。

[D Vi_Ajの意味]



https://youtu.be/B4EFz2Qr3CI

ヴィしゅッだ・チャクラのところには、knowledge(知識)と書いてあります。これはもちろん、世俗的な知識ではありません。ヨーガの目的である、合一すべき対象がなんであるかということに対する知識欲のことです。欲望と障害のうち、この場合の欲望は善いものです(=善法欲)。欲求として全体生命智(真智)を得たいというのはいいのですが、その過程で色々な勉強をしなければいけないでしょう。大師方の教材がたくさん出ていますので、あれもこれも集めたいという知的な欲求が出てきますね。そういう世界にのめりこんでいくと、全体生命のことを忘れて、唯識ではこう言っている、ヨーガでいうアンタハ・カラナ antaH-karaNa(内的心理器官)ではこう言っているとか、これとこれはこう結びつくとか、全体生命智に至るための道の過程で、色々な限定された知識の世界で遊んでしまうことがあります。そうするとそれは囚われ、障害になるのです。ナーディーがね、経絡がね、とそれだけに一所懸命になって、少しも瞑想しない人たちがいるでしょう。それは障害なのです。正しい欲望というより、そういうことにこだわると、障害になってしまうのです。すべては全体生命を覚智するための方便にすぎないと、わかっておかないといけません。ヴィしゅッだ・チャクラというのは、肉体的には甲状腺・副甲状腺にあたりですが、そこでヴィ vi = 分かれる(離れる)、分かれた知識=分別知のワナにはまりこんでしまうところでもあるのです。

そこからもっと上がっていかないといけないということで、その次はアーギヤー(アージニャー)・チャクラです。そこは realization(悟り。実現)ですが、実現というのはその知識を得たいと強く思って、ついにその知識に到達する地点がアーギヤー・チャクラです。生気体のアーギヤー・チャクラからメンタル体のアーギヤー・チャクラに入っていった時点で、realization がやってきます。完璧な合一は、そこからサハスラーラでもあるコーザル体に入っていって、あらゆる煩悩の種子を解消した時にしか起こらないわけですから、たいへんな修行を要するのです。

austerity はタパス tapas の英訳でしょう。タパス(熱誠な修行)と penance は同じなのですが、ふたつ並んでいるので、一応修行・苦行と訳しておきました。austerity と penance でタパスと思ってください。熱誠な修行のことです。そういうことをしたいという欲求も、その意志の力ですから、アーギヤー・チャクラが弱い人は、そういうタパスにも耐えられないでしょう。意志の力というのは、眉間の特に奥から出てくるのです。それはアルコールを飲んでみるとすぐわかります。アルコールを飲んで読書をしていると、段々理解があいまいになってきます。文字は見ているのだけれど、内容が入ってこないのです。飲むのをやめて、これだけ読むのだと意志の力を発揮すると、アルコールが残っていても意味がわかるのです。その意志の力が働くところがアーギヤー・チャクラです。タパスというのは、意志の力が強い人にしかできないのです。

clairvoyance は霊視能力・透視能力・千里眼のことですが、元々フランス語から来ているのです。フランス語の clair は英語の clear です。voyance はヴィジョン vision、ハッキリ見る力。アーギヤー・チャクラが開発されないと、精神性や霊性を視ることができないのです。clairvoyance のような超能力が出たら出たでいいのですが、あらゆるスィッでぃ siddhi(超能力)というのは、解脱のための障害であると『ヨーガ・スートラ 3.37』に書いてある通りです。そういうものに囚われてしまう人のほうが多いのです。『魂の科学』が出たのはよかったけれども、また悪い面もあるのです。魂ってコーザル体の中に白い光となって視えるのですかと聞く人がたくさんいるのですが、この本で言う魂の本義は全体生命ですから、発光現象として限定されたものではありえないのです。それはコーザル体を覚知したときに視えるだけのことで、それがブラフマン brahman ですということでは全然ありません。限定されて対象化されたものは、全体生命 Self とは違うのです。『魂の科学』は大変な混乱をも引き起こしたように思います。

それから intuition は直観ですが、感覚器官を通じて判断するものは intuition とは言いません。眼・耳・鼻・舌・身という感覚器官を通じて第六識で判断したものは、判断・推論と言われるもので、直観ではないのです。intuition というのはそういう五感を通さずに観る能力ですから、肉体世界からもっと奥に入ったときに働く力なのです。ぼくは目を通さなくても遠くのものを視たり、あるいは近くのものでも目を閉じていて姿・形を視たりしたことがありますが、そういうのは目を使っていないのです。では何を使っているのだろうというと、メンタル体のアーギヤー・チャクラです。メンタル体のアーギヤー・チャクラが開発されると、そういう力(スィッでぃ)が出てくることがあります。そういう能力が深まっていったときに、五感を使わないで、あるがままにそのままとらえる力がついてくる、それを intuition 直観と言うのです。虫の知らせの直感のほうは、感覚器官の感ですから、この観察の観ではないのです。うちの人は浮気していると感じるのは、直観ではなく直感のほうです。

生気体レベルではサハスラーラというのは無く、アーギヤー・チャクラまでです。そのあとメンタル体に入っていったときに、メンタル体に相応するムーらーだーラからアーギヤーまであって、そのメンタル体のアーギヤー・チャクラが完璧に開発されたとき、それがここで言っているサハスラーラです。メンタル体の サハスラーラまでいった人が、コーザル体への passage(通り道)を見い出せるわけです。コーザル体であらゆるヴァーサナー(習気)、その人が過去生並びに今生持ち続けてきたクセ、全体生命を仕 切るクセ、それが晴れたときに union(合一融和)と言うのですから、図の通りスーッと union まで行くわけではないということを、一応頭に入れておいてください。

[E Vi_Aj集中]


  1. ヴィしゅッだ・チャクラのビージャ・マントラは、CHACRAS の p. 73 の1行目に HANG と出ています。ヴィしゅッだ・チャクラは地水火風空の空の要素です。空はどこに書いてあるかというと、p. 72 に五重の塔のような図が出ています。その一番上にアーカーしゃ AkAza と書いてありますね。三日月みたいな。これは、皆さんは仏塔その他で見たことがあるでしょう。その下は地水火風空となって、最後は air(空)です。カラー写真で、アナーハタ・チャクラの右にヴィしゅッだ・チャクラが出ています。のどぼとけ、あるいはその後ろの頸椎(けいつい)あたりに意識を集中しておいて、チャクラの図を見たい人は見て、できれば、「けーチャリー・ムドラー khecarI-mudrA」で舌を巻き上げ、さらにウッジャーッイー・プラーナーヤーマ ujjAyI-prANAyAma を併用して、息をすったときに、入ってきた息がのどぼとけをこするような感じで通って、出すときには肺から気管を通って、のどぼとけのあたりをこするような感じで出ていくように呼吸をしながら、ヴィしゅッだ・チャクラに集中するとなおけっこうです。ウッジャーッイー・プラーナーヤーマを併用するのが、ヴィしゅッだ・チャクラ開発のコツといえばコツです。p. 71 の上から6行目に、ビージャ・ペタルサウンズが出ています。ヴィしゅッだ・チャクラのあれこれのサウンズをテープで聞きながら、息をはいていって、自分も発音しているように思えばいいのです。そのつぎ息をすっておいて、また心の中で唱えるといっしょに響くようになります。
  2. 今度は第6番目のアーギヤー(アージニャー)・チャクラです。地水火風空を超えましたので、次の要素というとマハー・タットヴァ mahA-tattva(マハト・タットヴァ mahat-tattva)です。空をあらわすものをマハト mahta(漢訳では「大」)と言います。p. 77 の7行目に、ビージャ・サウンド AUM と書いてあります。これは皆さんよくご存じのマントラですね。アーギヤー・チャクラの図は横になって出ています。ここに AUM の字が入っています。今度は眉間か、頭の奥の中心に意識を合わせておいて、このマントラを響かせます。ペタルマントラは、p. 77 の上から8行目に HANG と KSHANG と書いてあります。それは2葉のペタルの音ということです。だんだん小さくささやいていって、あとは心の中でのジャパに変えていきます。ラマナマハルシの 『ウパデーしゃ・サーラ upadeza-sAra』を勉強したときにやりました、高唱(大きく唱える)、低唱(小さく唱える)、内唱(心の中で唱える)ですね。オームを眉間から段々内に入れていくにしたがって、小さく小さくささやいていきます。本当はいつでもささやいている。
これで六つのチャクラをみてきました。サハスラーラの音というのは、「ヴィサルガ visarga」と言って発音しない音なのです。一番最後にたいへん美しいサハスラーラの図が出ていますね。千の花弁、一切の音が合わさった音は、無音[=音の本源]なのです。チャクラの音を一切合わせたチャクラ・シンフォニーと言ってもいいし、それらを合わせたたったひとつの音でもあるのです。

これから、今までの音を全部続けて下から発音していきます。背骨に意識を合わせておいて、または最初会陰でもいいのですが、会陰からずうっとのぼっていきます。sounds of the chakras のオーディオテープのカヴァーに、各チャクラの音が順番に出ていますから、音を聞きながら図を見ていって、背骨沿いに意識を上げていく。一番上までいってアーギヤー・チャクラをとらえたら、あとはだーラナー覚触を続ければ瞑想になります。音を通じて、より高い次元へとのぼっていきます。このように瞑想修行をしていって、チャクラを段々昇っていくことにより、次第にヨーギン(ヨーギニー)に変身(変容)していくわけです。自分は肉体だけではなく、こういうヴァイブレイションを持った構造で生きているのだと知覚できるとよいと思います。つぎにアーギヤー・チャクラに入っていくと AUM があります。そのあと何があるのか……沈黙なのです。できれば眉間表面部から頭の中心のほうに意識を入れてやって、頭の中心に意識を定めたままそこに静かに集中して、息をすうときにもオーム、息をはくときにもオーム……と集中して、頭のてっぺんのサハスラーラの領域がムズムズしてきたなら、意識を眉間の奥の頭部中心から頭頂に上げてやり、内的には眉間あたりを見ているようにしても、触覚意識を頭のてっぺんに働かせて、そこで感じる振動に集中していきます。 そのままだーラナー覚触を続けてください。

チャクラ・だーラナーの参考ムービー
参照文献:Kundalini Tantra